結婚式の準備
「花嫁衣裳を着てみたい」
というのがほとんどの女性の幼い頃からの夢です。
男性にとっても結婚式は人生における一大イベントです。
式が近づくにつれ、浮きたつ心と不安な気持が交錯します。
二人でよく話し合い、一生の思い出になるような、
すてきな結婚式にしたいものです。
どんなかたちの式にするか

挙式のスタイルをひん度の多い順にあげると、神前結婚、キリスト教会式結婚、人前結婚、仏前結婚ということになります。どういう結婚式がしたいか、二人の希望をはっきり打ち出してみましょう。

はじめから二人の考え方が同じというのであれば、問題はありませんが二人が別々の宗教を信仰している場合や、どちらかの意見が強すぎるような時は、時間をかけて歩み寄るようにしましょう。

日本人は無宗教な民族であるという見方があります。たしかに結婚式は神前で行い、葬式は仏式で行っても、あまり遠和感を持たない人の方が多いようです。

それではおかしい、という意見もありますが、必ずしもマイナス面ばかりではありません。外国の宗教や文化をそのまま採り入れるのではなく、適当にかたちを変えて自分たちの生活に利用する器用さを、私たち日本人は昔から持っているのです。

そう考えれば、神前であっても、教会であっても場所や形式をあまり気にする必要はなさそうです。

夫婦として新しく世の中へ出て行く出発点ですから、無埋のない結婚式の形を選びましょう。

挙式の仕方

◆神前結婚式

ずっと昔から行われてきた式のように思いますが、案外に新しい形なのです。

神前式が日本で初めて行われたのは明治33年、東京大神宮で行われたのが始まりです。今日のように一般に広まった大きな要因は、日本中が注目した美智子皇后の東宮御所での挙式にあるといわれています。現在では挙式の過半数以上がこの形で行われています。式だけ神社で挙げて、披露宴はホテルや結婚式場で、という場合もありますが、ほとんどの式場に神殿の施設があり、そこへ神職が出張してきて取り行うケースが多いようです。

挙式の服装は新婦が打ち掛け、新郎は紋付・袴が正装です。

◆教会式緒婚式

最近では教会での挙式にあこがれる若い女牲が多くなったようですが、原則としては新郎新婦の両方、又はいずれか一方がクリスチャンでなければなりません。二人とも信者でない場合は、その教会の信者の方の紹介があれぱ挙式できます。

信者に知り合いのない場合でも、牧師や神父による数回の結婚についての講座を受ければよいという教会もあります。

ホテルや式場などでも、チャペルを設け、教会式結婚式を行うところが増えています。なお、カトリックとプロテスタントでは式次第に多少の違いがあります。

服装は新婦はウエディングドレス、新郎はタキシードが正装です。

◆仏前桔婚式

熟心な仏教の信者は仏前結婚式を行います。この場合、自分の信仰する宗派のお寺で挙げることが多いようですが、自宅の仏前で挙げてもよいのです。最近は、大きな寺院では結婚式場を設けているところも多くなり、そこでは宗派にかかわりなく挙式することができます。服装は神前式と同じです。

◆人前結婚式

親族や友人、知人など出席者を証人として結婚の誓約をし、指輪を取り交わすことをもって挙式とします。宗教や儀式にとらわれず、新しい形の式を望む人たちが行うようです。ホテルやレストランなどの一室を使い、服装も自由です。

結婚式の日取り

結婚することが決まったら、なるべく早く日取りを決めた方が良いでしょう。

結婚シーズンともなると、式場は半年も前からふさがってしまうことがありますから、できれば結納直後から挙式日の話し合いをするのが理想的です。

日頃縁起など気にしない若い人でも、挙式の日取りとなると、両親の意向などもあって、大安吉日にこだわるようです。

しかし大安吉日の上、日、祝日ともなるとどこの式場も一年くらい前から予約で満杯です。もし予約できたとしても、当日は秒刻みのスケジュールに追われ、非常にあわただしい思いをすることになります。そもそも大安だ、仏滅だといったところで、実生活には関係ないのですが、結婚式場へ行くと、六輝表というものを見せられます。それに基づいて日取りの説明を支けると、大安以外にも緑起の良い日があるのが分かります。そのことは式場にまかせ、もっと他のことから考えてみましょう。

◆ベストシーズン

最近では、どこの式場でも冷暖房が完備されていますから、室内の状態は年間を通じて変わりません。しかし、式場までの交通を考えると、皆が空調の効いた車で乗りつけられる訳ではありません。

特に遠くからのお客様はかさばる式服などをかかえている訳ですから、暑さ寒さの厳しい時候は大変です。

またジューンブライドという言葉が輸入され、六月の挙式が増えています。六月の花嫁は幸せになるとも言われますが、それはヨーロッパの歴史と風土の中で育まれたことです。ヨーロッパでは六月がちょうど日本の春か秋の気候にあたり、過ごしやすいそうです。しかし、日本の六月は梅雨の季節で、高温多湿のうっとうしい気候ですが、反面ホテルや式場は比較的すいていて、希望の日が取りやすいという利点があります。

こうしてみると、日本の四季のうち、署くもなく、寒くもない春と秋に挙式が多いのは当然ですが、冷暖房が完備している現在では余りシーズンに影響される事が少なくなりました。

◆曜日について

週休二日制が導入されてから、挙式は土曜目に、という人が増えています。

お客様の身になって、土曜日に式に出席、日曜日はゆっくり休めるように、という訳です。

都市部では、金曜目の夜の結婚式も定着しつつあります。仕事が終わったあとにくつろいだ気分で参列していただこうとの配慮です。翌日の勤務に疲れを残さないような曜目が選ばれるようになりました。

また一方、自営業の方の結婚式は、ウイークデーに行われることもあります。

出席の参列者の大半が、取引先のオーナーや代表者である場合、個人としてでなく、仕事の一環としての出席になります。このような人たちは、たまの休日を結婚式でつぶされたくはないでしょう。

他の友人たちは有給体暇などを利用して出席してしてもらうことになりますが、同じ職場の人を大勢招待するのでなければ、問題はありません。

◆オフシーズンなら特典つき

職業によっては春、秋のベストシーズンに挙式するのは、どうしても無理という人もあるでしょう。また、人気のある式場やホテルは、早くから予約が満杯になってしまい、気侯の良い時期には取れないということもあります。

そんな時には、思い切ってオフシーズンにするのも一つの手かもしれません。

サマー・ウインタープラン、平日、仏滅パックなどの名称で、料金の割引や各種プレゼントの特典などがあります。

しかも会場は貸し切り状態なので、後がつかえているからと、時間を気にしてせかされる心配はありません。地方からの参列者の宿の手配も、サマープランなどで予約すると三割くらい値引きされるところもあります。各式場によってそれぞれ違いがありま寸から、希望される式場は、どんな割引、持典があるか、チェックしてみると良いでしよう。

◆時間について

昭和初期ころまでは、結婚の披露宴は日暮れ時から始まるのが大半だったそうです。結婚式も自宅で行われましたから、たそがれ時を迎えて、ゆっくりお酒と料理を楽しんだことでしょう。

今では午後二時、三時の結婚式もけっこう多いのですが、できれば食事時を開宴時間にしたほうが親切です。

披露宴では、たいてい一万円以上の料理が準備されます。そしてお客様は、ご祝儀としてそれ以上の会費を持参している訳ですから、食欲のある時間帯に、おいしく料埋を味わっていただきたいものです。

以上のことを参考に、自分たちだけでなく、出席するお客様の都合も考えて、日取り、時間を決めてください。

費用について

最近の結婚式は年々派手になるようで、挙式費用の実例などを見ると、かなりな高額で、若いカップルの貯金だけでまかなえるだろうか、と心配になります。

しかし、正しい知識を持って準備を進めてゆけば、それほどの出費をせずに結婚式を挙げることができます。

◆ご祝儀という習慣

若い人は結婚式に出席した経験が少ないまま結婚するでしょう。当然、ご祝儀を出した経験も少ないので、招待状一枚で、ご祝儀をいただけることに思い至らないのではないでしょうか。

また、ご祝儀をいただけるのは分っていても、お客様よりいただくご祝儀をアテにするのは、はしたないと思う気待もあるでしょう。

いずれにしても、ご祝儀を前提にしない式を考えています。しかし、結婚式に限らずおめでたい席に招かれたら、ご祝儀なしで出席するということは考えられません。暮しの中に深く根を下した習慣なのです。招く側は、ご祝儀はいただくものと考えて、それに見合ったおもてなしをすることが大切ではないでしょうか。

◆ご祝儀ぱどれくらいか

参列者は、主催者との関係を考えてご祝儀の額を決めます。式場の格や、参列者の年代にもよりますが、一般的に三万円と考えれば無難でしょう。

招待者リストの余白に、予想できるご祝儀の額を書いてみましょう。上司や同僚については、直前に結婚した同僚に聞けば分かります。友人も同様に。

そこに書き込まれた金額を合計すれば、あなたの集金能力?が分かります。

こんなに集まるのかと思うようなら、本人も親も日ごろ派手めなおつき合いをしている証拠。以外に少ないと思うようなら、ふだんから経費のかからない生活をしているからです。

その総額を人数で割ってみてください。その金額内でおもてなしすれば、お客様についての経費は、ただということになります。

◆結婚式や披露宴の費用は

衣裳や美容、着付は新郎の分は男性側で、新婦の分は女性側で負担し、挙式料は男性側が負担します。残りの費用は出席者の人数により相方が分けて負担する方法が最もトラブルが少ないでしょう。但し、婿入りの場合は、挙式料を女性側が負担します。

◆お客様のおもてなし費用

では、お客様のおもてなしに必要と思われる内容についで、具体的に考えてみましょう。一人ひとりのために準備しなくてはならないものです。

  • 招待状の製作、印刷、発送費
  • 配席表の製作、印刷 ・席札・卓上花
  • 披露宴の料理、飲み物代
  • 引き出物(郵送なら送料も)
  • その他(お客様に楽しんでいただくためのもの)

以上の項目は、ご祝儀でまかなって許されるものです。

一方、自分たちで費用を負担しなくてはならない項日をあげてみます。

  • 挙式料
  • 衣裳代、着付・美粧料
  • ブーケ等新郎新婦のための花
  • 記念写真
  • ハネムーン費用

などがあります。

ビデオ撮影、プロ司会者の費用、アトラクションなどは、自分たちの考えで適当に振り分けてください。

こうして見てくると、衣裳やハネムーンは自分たちの考え方次第で経費を節約することができますから、あまり親に負担をかけずに挙式できることがお分かりしょう。

ちゃっかりしたカップルだと、白己負担金ほとんどゼロで、挙式料や衣裳代までご祝儀でまかなってしまう例もあるそうです。しかし、それではあまりに「オンブにダッコ」という気がしますね。いただいたものに対してはそれ相応のお返しをするのが日本のしきたりなのですから。

結婚式の費用の分担の仕方は、一般的に挙式料が両家折半、披露宴については参列者の頭割りとなります。その他、新婦、新朗それぞれに掛った費用は、各人が負担します。

地方によっては、いろいろな習慣が残っているかもしれませんが、現代では男性側が費用全部を持つ、ということはまずありません。

引き出物

披露宴に出席した方たちに引き出物を配るのは昔からのしきたりです。古くはかつお節や紅白の祝い菓子に、折り詰め料理と決まっていました。

現代では多種多様な引き出物が用意され、選ぶのに苦労するくらいです。

どんな品がお客様に喜ばれるか、考えてみましょう。

◆予算は

予算は人それぞれで一概には決められませんが、三〜六千円、或るいは料理代の二〜三割が相場と思われます。

引き出物は、一世帯に一つが原則ですが、ご夫婦で出席された場合など、他の人と達う品を用意しても良いでしょう。

◆喜ぱれる引き出物

暮しが質素だった昔は、日頃は口にできない婚礼料理や紅白の菓子、砂糖にかつお節と、かさばって重くても、たくさんの引き出物をお渡しすれば喜んでもらえました。

しかし、今は物のあふれている飽食の時代、大きなかさばるものや重いものは、かえって迷惑がられるでしょう。

陶器やガラス器などは割れるから緑起が悪いと避けられていたものですが、今ではよく使われているようです。

新郎、新婦のイニシャルを刻んだペアのワイングラスや銀のスプーンなど、軽くて小さく、上質の美しいものが好まれています。喜びと感謝の気持を託して贈るのですから、いつまでも記念として残してもらえるような品なら申し分ありません。しかし飾りものなどですと、「趣味に合わない」、「飾るスペースがない」と押し入れ行きになってしまう場合もあります。貰う身になって選ぴましょう

◆お客様が選ぶ引き出物

出席者全員に満足してもらう引き出物選びというのは、なかなか難しいことですが、出席者が自分で引き出物を選べるギフティングプランというシステムがあります。これは予算を決めておくと、披露宴の際にカタログが配られ、出席者は後日その中から自分の欲しいものを選べるのでなかなか好評のようです。

式場によっては外部から引き出物を持ち込むのを禁じたり、保管料と称して持ち込み料がかかるところがありますが、カタログならその心配はありません。正装して重い荷物を持ち歩かなくても済むのもうれしいことです。お客様にとても選ぶことができる引き出物は、きっと思い出の深い品物になるでしょう。

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